飲酒習慣と美容
「健康のためにも美容のためにもお酒は控えた方が良いかなぁ」と思いながら飲酒が習慣になっている人は多いでしょう。
少量の飲酒はリラックスしたり、料理がおいしく感じるなどメリットがあります。しかし、アルコールに含まれるカロリーは缶ビール(350ml)1本または日本酒1・4合、ワイン1合で約140kcalになります。140kcalは、体重や速度にもよりますがジョギングを20〜30分程度しないと消費できません。消費し切れないエネルギーは体の脂肪になりますから、飲酒習慣により太って体形が変わるのも納得です。
アルコールには血糖値を上げ、食欲を高進する作用があります。脳内の満腹を感じる部位がまひして、満腹でも食べたくなります。飲酒によって「つい食べ過ぎる」状態となり、太る原因になるのです。体形変化は健康や美容にも影響します。
体内でアルコールが分解されるときに、肌を美しく維持するために必要なビタミンB群やビタミンCが消費されます。そのため飲酒の習慣がある人の体内ではビタミンB群やビタミンCが不足しがちで、美肌を維持できなくなります。
また飲酒によりアルコールの利尿作用で、体内の水分がいつもより多く排せつされます。液体の酒類を飲んでも体内は水分不足となり、肌も水分が足りず乾燥し、肌荒れやしわの原因になります。飲酒、特に過量の飲酒は体形にも肌にも影響を及ぼすのです。
酒類との付き合い方として、「飲み過ぎない」「野菜など低カロリーのものを食べながら飲む」「飲んだら食べ過ぎない」「飲酒時は水分補給も忘れない」を厳守しましょう。酒類をおいしく飲み、会話を楽しんだりリラックスしたりすることは健康にもメリットがあります。多過ぎない量のお酒をゆっくり味わう、そんな飲み方を楽しみたいですね。
健康科学アドバイザー●福田千晶
引用元「JA広報通信」