コラム日和
知っておきたいマナー集

洋食のマナー

食欲の秋到来! 今月は洋食のマナー、特にテーブルに着いてからいただくまでの心構えについてお話しします。

レストランのいすには左側から座るのが基本。いすの左側に立ち、お店の方がいすを引いてくれたらいすとテーブルの間に入り、いすを押してくれるのを膝裏に感じたらゆっくり腰を下ろします。テーブルサービスも基本的には左側から出されるので、サーブ(給仕)の邪魔にならないよう、手の上げ下ろしなど、左側に注意しましょう。

スプーンやフォークのカトラリー(食器)類がセットされていたら、コースの順に外側から使いましょう。左利きの人がいる場合は、予約時かその場で相談すると、並べ替えてもらえます。料理ごとにカトラリーをセットするお店もあります。食事中、ナイフとフォークを皿に置くときは「ハの字」形に、食事が終わったときはそろえて置きます。ナイフの刃は必ず内側に、自分の方へ向けます。

ナプキンを広げるのはメニューをオーダーしてから、または乾杯の後です。二つ折りにした「わ」(折り山)を体側に向けて膝にかけます。口を拭くときは、端から二つ折りにした内側を使うと、汚れが外に見えず服にも付きません。席を立つときは軽く畳んで置きます。きれいに畳み過ぎると「口に合わなかった」意味になるので気を付けてください。

ワイングラスはステムと呼ばれる脚の部分を持ちます。注いでもらうときはグラスを持ち上げず、手も添えません。乾杯のときは、胸の高さに持ち、少し高く上げて皆さんと目を合わせます。基本的には、粗相がないようグラスを当てないのがマナーですが、お店の格やワイングラス、その会の趣旨によっては軽く当てることも。そんなグラスの重なる音もごちそうになります。

それでは、ボナペティ(召し上がれ)!

和文化講師●滝井ひかる

引用元「JA広報通信」