コラム日和
おいしく食べて美しく

しっかり食べて冬の健康な体づくり

お正月のごちそうを楽しんだ後、体重計の数字に驚いた方も多いのではないでしょうか。
つい食べ過ぎてしまったときも、極端な食事制限や単品ダイエットは逆効果です。必要な栄養が不足すると代謝が下がり、かえって体重が戻らなくなります。大切なのは、しっかり食べながら体を整えること。今回はお正月太りを解消するためにお薦めの栄養素を三つご紹介します。

食物繊維

野菜、キノコ、海藻、玄米に多く含まれる食物繊維は、お正月太り解消には欠かせない栄養素です。水溶性食物繊維は胃の中で膨らんで満腹感を与え、糖質の吸収を緩やかにして血糖値の急上昇を抑える働きがあります。不溶性食物繊維は腸の動きを促進し、便秘の改善に役立ちます。ワカメとダイコンのみそ汁や、キノコを使った炊き込み玄米ご飯などで取り入れてみましょう。

タンパク質

肉、魚、卵、大豆製品、乳製品に含まれるタンパク質は、筋肉の材料となり基礎代謝を高めます。筋肉量を維持すると消費カロリーが増え、太りにくい体になるため毎食意識して取りましょう。また、消化に多くのエネルギーを必要とするため、食事による消費エネルギーも上がるのが特徴です。みそ汁にさば缶や豆腐を入れると手軽にタンパク質が取れます。1食当たりおわん1杯分を目安にすると良いでしょう。

ビタミンB群

豚肉、ウナギ、玄米、納豆などに含まれるビタミンB群は、糖質や脂質の代謝を助ける働きがあります。特にビタミンB1は糖質代謝、ビタミンB2は脂質代謝に関与するため、不足すると疲労感が出やすくなるので意識して取りましょう。豚肉とキノコ、野菜を一緒に炒めると食物繊維も一緒に取れます。

お正月太り解消のポイントは、食事制限ではなく、バランスの良い食事と適度な運動です。食べ物を味方に付け、無理なく健康的に体を整えていきましょう。

栄養士●吉田理江

引用元「JA広報通信」