コラム日和
知っておきたいマナー集

帰省のマナー

夏休みに帰省したり、お盆休みに親戚を訪ねたりするシーズンですね。
先方の都合もあるので、スケジュールは早めに相談しましょう。交通機関の予約も含め1~3カ月前にはお伝えしましょう。

先方との関係性、滞在期間の長さ、人数にもよりますが、お世話になるお礼を考えている方もいらっしゃると思います。かといって現金では生々しく、目上の方に失礼ではないか、と迷ってしまいますよね。「滞在中に出先でのお食事代や宿泊費を持つ」「食材を持参する」「お米券を渡す」など、お相手の意向と状況を考え、お礼の気持ちを表すのはいかがでしょうか。お仏壇のある家でしたら「御花代」としてお供えすると、現金でも受け取りやすく渡しやすいと思います。

基本的には、手土産に熨斗(のし)は付けません。お盆のお供え用には、「御供」の熨斗を購入時に付けてもらうと、より丁寧です。

お土産は、「どこでも買えるもの」「冷蔵庫や冷凍庫をふさいでしまうもの」「賞味期限が近く急いで食べなくてはいけないもの」はNGです。常温保管で日持ちがするものを選びましょう。先方の家族構成や好みに応じて、自分たちの暮らしている地域の特産品などから選ぶといいでしょう。

滞在中のお手伝いは率先して申し出て、先方の意向に沿いましょう。先方が高齢の場合、力仕事や高所作業、パソコン・スマートフォン・電化製品の設定など、普段後回しにしていたことをお手伝いすると喜ばれます。

帰省から戻ったら、無事に到着したことを電話などで伝えます。なるべく間を空けずに、お礼の手紙や帰省中に撮った写真を送りましょう。このタイミングで、滞在中の食費に代わるお礼を贈るのもいいでしょう。子ども連れでお世話になったのでしたら、お子さんからのお礼の手紙を同封すれば、次の帰省をまた楽しみにしてくれますね。

和文化講師●滝井ひかる

引用元「JA広報通信」