コラム日和
おいしく食べて美しく

春の体調不良の予防と対策

春は穏やかで過ごしやすい一方、だるさ、不眠、頭痛、疲労感などの不調を感じることも多い季節です。その原因の一つとして、気温の寒暖差、環境の変化による自律神経の乱れがあります。これは、日中活動しているときに優位に働く交感神経と、心身がリラックスしているときなどに優位に働く副交感神経のバランスが乱れることにより引き起こされます。今回は、自律神経を整える効果が期待できる食事方法とお薦めの栄養素について、三つのポイントをお伝えします。

1. よくかんで食べましょう

よくかんで食事をすることで副交感神経が活発に働き、消化を促すだけではなく、体がリラックスモードになります。よくかまないで食事をすることが習慣になってしまっている方は、一口で入れる量を少なくしたり、食感のあるものを取り入れたりしてみると良いでしょう。

2. 3食食べましょう

欠食をすると交感神経が優位に働いたままになり自律神経が乱れる原因に。3食食べることで自律神経が整いやすくなります。

3. お薦めの栄養素

春の体調不良に負けない体をつくるためにお薦めの栄養素は、タンパク質、ビタミンB群、ビタミンCです。
肉、魚、卵、乳製品、大豆製品などのタンパク質に含まれる「トリプトファン」は、精神を安定させる働きがある神経伝達物質「セロトニン」の原料となります。
豚肉、バナナなどに含まれるビタミンB群は、ストレスから体を守るホルモンの合成に必要な栄養素です。朝、忙しいときはバナナだけでも食べるようにしましょう。
野菜や果物に含まれるビタミンCは、ストレスへの抵抗力を高める働きがあります。余剰分は尿と一緒に排出されるため、毎食摂取するのが好ましいです。
今回ご紹介した三つのポイントを取り入れつつ、睡眠などの生活習慣も見直して春の体調不良に負けない体づくりをしたいですね。

栄養士●吉田理江

引用元「JA広報通信」