コラム日和
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身長が縮み、背中も丸くなる骨粗しょう症

骨粗しょう症は更年期以降の女性に多く見られ、全身の骨がもろくなり、骨折しやすくなる病気です。転倒時に骨折するだけでなく、重い物を持ち上げる、尻もちをつく、寝ている姿勢から起き上がるなどの動作で背骨を圧迫骨折したり、激しいせきやくしゃみで肋骨(ろっこつ)骨折をすることもあります。

骨粗しょう症になると、骨に微細な骨折が生じ背中や腰などに痛みが現れる人もいます。さらに、骨粗しょう症が原因の腰痛や骨折の治療のため、長期間寝ているうちに全身の機能が低下して、寝たきりになることもあり得ます。

その上、骨粗しょう症になると徐々に身長が縮んだり、背中が丸くなり、外見的な姿勢やスタイルへの影響も気になるでしょう。

骨密度の測定方法にはいろいろありますので、50歳くらいからは骨密度の検査を受けて、自分の骨の状態を知っておくことをお勧めします。もし、骨粗しょう症と診断されたら、いろいろな効果的な治療法があります。

骨粗しょう症の予防のためには、食事と運動が大切です。食事はカルシウムが不足しないように心がけます。牛乳など乳製品には吸収されやすいカルシウムが豊富に含まれています。農作物でも小松菜や水菜、シュンギクなどの緑黄色野菜や豆腐などの大豆製品からもカルシウムを摂取できます。カルシウムの吸収を良くするビタミンD、骨へのカルシウムの取り入れを助けるビタミンKも不足しないように摂取しましょう。バランスの良い食生活を継続することが予防につながります。

運動は、骨に着地の刺激が伝わるウオーキングやジョギング、縄跳びなどがお勧めです。腕に刺激が加わるダンベル使用の運動や筋力トレーニングも効果的です。加齢も原因になる骨粗しょう症ですが、他の病気と同様に予防、早期発見、早期治療が大切なのです。

健康科学アドバイザー●福田千晶

引用元「JA広報通信」