コラム日和
知っておきたいマナー集

お見舞いのマナー

今月は「お見舞いのマナー」についてお話しします。

昨今はさまざまな感染症への懸念から、病院やご家族の意向でお見舞いができないことも多いと思います。

本人と直接連絡が取れたり、家族や身近な方に様子を伺ったりして、お見舞いに行ってよいかどうかの判断を仰ぎます。

お見舞いの品は、本人のご希望や趣味に沿うのはもちろんのこと、「寝付く」を連想させる鉢植えや、花首や花びらが落ちやすい花は要注意です。特にシクラメンは「死」や「苦」の音が入っているのでお見舞いには不向きとされています。果物など食べ物を差し上げるときは食事制限のない病気かどうかを確認し、本人や看病している方が困らないよう日持ちのするものを選びましょう。

もしお見舞金を送ることになったら、白い封筒か、回復を願う紅白の水引が付いたものを選びましょう。水引の結び方は「結びきり」か「あわじ結び」に。何度も繰り返し結べる「ちょう結び」にはしないように。お祝い事の「熨斗(のし)」が付いていない封筒を使います。重い病気などの場合は水引もない封筒にしましょう。

封筒の表書きは、毛筆か筆ペンで中央上部に「御見舞」、または「お見舞」と書きます。4文字の「御見舞い」「お見舞い」とは書きません。

そして中央下部に名前を書きます。3人までは連名で書けますが、4人以上は代表者名の左に「外一同」とまとめます。封筒の中に連名者を書いた紙を入れておくといいでしょう。内袋があれば表面に漢数字で金額を書き入れます(例えば「金壱萬圓〈いちまんえん〉」など)。内袋がない場合は、封筒の裏面左下に住所と名前を書きます。

お見舞金には、準備していたかのような新札は使いません。新札しかないときは中央で二つ折りにして折り目を付けて入れましょう。

和文化講師●滝井ひかる

引用元「JA広報通信」